「Elementorは実際の制作案件に使えるのか?」←結論:使えます

Elementor使いたいマン
Elementor使いたいマン

最近Elementorというノーコードツールを知ったけど、実際の制作案件にも使えるのかな?

あと実案件で使うときに、注意しておくことも教えて

本記事ではこんな疑問にお答えします。

Elementorは、サイト制作を簡単かつ自由にしてくれるノーコードツールです。プログラミング知識がなくても、誰でもサイトを作ることができる優れもの。

しかし、実際にこうしたノーコードツールが制作案件でも使用できるのか、WebエンジニアやWebデザイナーの方は気になるかと思います。

結論を先に言ってしまうと、Elementorは実案件でも高いクオリティを維持して使うことができます。

しかし、いくつかElementorを使う前に知っておきたい注意点があるので、この記事では

  • Elementorが実際の制作案件に使える理由
  • Elementorを制作案件で使う前に知っておきたいこと【注意点】

上記2つを中心に解説していこうと思います。

記事を書いている僕は、Elementor使用歴2年の現役Webエンジニア。Web制作会社で働きながら個人での制作案件も受注しており、実際にElementorを使ってサイトを納品してきました。

づみ
づみ

実際に制作案件で使ってきた身なので、かなり参考になるかなと思います。Elementorを使ってサイト制作をしていきたいという方はぜひどうぞ。

記事を読むメリット
  • Elementorが実際の制作案件で使えるのかどうかわかる
  • Elementorを使った実際のサイト例がわかる

Elementorは実際の制作案件で使えるのか?

A.使えます。

使えると思える理由は、いくつかあります。以下の通り。

  • 自由なデザインを視覚的に作ることができる
  • 多くのサイトにある機能はだいたい実装できる
  • WordPress制作案件で使用できる
  • 制作は「手段」でしかない

それぞれ解説します。

Elementorが使える理由その1:自由なデザインを視覚的に作ることができる

Elementorは画面を見ながらドラッグ&ドロップで要素を配置し、デザインを作ることができます。

またコーディングで組むと少し複雑そうなレイアウトも、画面を見ながら調整できるのでコーディングが苦手な人もより簡単にサイトを制作できるはずです。

ノーコードはなにかと制約があると思われがちなのですが、Elementorの場合は自由度が高いので、他のノーコードツールよりも頭一つ抜けていると感じます。

Elementorが使える理由その2:多くのサイトにある機能はだいたい実装できる

要素にアニメーションを追加したりアコーディオンを実装するには、Javascriptなどの知識が必要です。

しかし、Elementorを使えばウィジェットの配置だけで簡単に実装することができます。すでにプログラムが組み込まれているので、あとはテキストや配置を考えるだけです。

ウィジェットとは?

Elementorで使用するある要素のこと。
たとえば見出しウィジェットやテキストエディターウィジェットなどがあり、それらをドラッグ&ドロップでサイト内に配置することができる。

エンジニアはともかく、Webデザイナーの場合は「デザインはできるけど、プログラミングはちょっと…」という方も多いはず。

「自分でコードを書いたほうが思い通りに実装できる」っていう方以外は、Elementorで実装したほうが早いですね。早いほうがお客さんも嬉しいです。

Elementorが使える理由その3:WordPress案件で使用可能

個人的にはこれがElementorが他と一線を画すポイントだと思っています。

現在の制作案件は、WordPressを使った要件がほとんどです。僕のもとに来るご依頼も、9割方WordPressでの制作案件です。

ElementorはWordPressのプラグインなので、WordPress内で使用することができます。(当たり前だけど)

他ノーコードツールといえば、STUDIOやWixが人気ですが、あれらはあくまで運営元で使えるノーコードツール。

そのため、「WordPressで作って欲しい」というお客さんの要望に応えることができません。

「じゃあ提案すればいいじゃん」って思われるかもですが、無料版だと制限があり、フル活用できないというデメリットがあります。

「毎月の費用はかかっちゃうんですけど…これなら簡単に作れるので…」とか提案できないですよね。

その点、Elementorは無料で使えますし、WordPressだからCMS機能もバッチリ。SEOも最適化されています。

これこそが、Elementorが他ノーコードツールと一線を画すポイントです。

Elementorが使える理由その4:制作は「手段」でしかない

たまにベテランの現役エンジニアマンが、「ノーコードは邪道」「エンジニアならコード書け」と言っているのをみかけることがあります。

しかし、それってお客さんからすると割とどうでもいいことなのでは、と思うんですよね。
(もちろんお客さんによりますが)

お客さんが求めているのは、あくまで「サイト(成果物)」です。

じゃあサイト(成果物)を作る手段は、より簡単な方が良いに決まっています。

ノーコードを使って工数を減らせることで、見積額も安くなるし、お客さんもそのほうがハッピーです。

ここで伝えたいのは、お客さんが求めていることにフォーカスするということ。

「コーディングして作ったほうがいいんだ!」っていうのは制作側のエゴかもです。

確かにそうである場合もありますし、そうでない場合もあります。

だから、臨機応変に制作方法を変えてはどうですかって話。

僕らの行うコーディングやプログラミングは「手段」でしかありません。手段よりもお客さんが求める成果や要望にこだわりましょう。

その手段に「ノーコードを使う」というのは、アリなのではと。

使わないほうがいい場合も、もちろんある

結構ノーコード(Elementor)を推したように見えるかもですが、、

エンジニアが言う「ノーコードは使えないよね」にも、うなずける部分はあります。

その理由を次の項「Elementorを制作で使う前に知っておきたいこと」から解説していきますね。

Elementorを使う前に知っておきたいこと【注意点】

コードを書かなくてもクオリティの高い制作物ができるElementorですが、メリットばかりではありません。

万能なツールというのはなかなか存在しないものです。

Elementorを使う前に知っておきたいことは下記の通り。

  • サイトスピード低下の可能性
  • IEでは未対応
  • プラグインによる不具合
  • 柔軟にカスタマイズできるがゆえの弊害

はい、こんな感じです。人によっては、「マジか…」ってものもあるはず。それぞれ解説しますね。

サイトスピード低下の可能性

Elementorを使用するには、プラグインを導入する必要があります。

プラグインは便利なのですが、サイトの読み込み速度を低下させる一つの要因となります。

Elementorのような優れたプラグインは、その分過度なプログラムがこんもり詰め込まれており、、
その分サイトスピードに影響を与える可能性があるというわけです。

サイトスピードの低下はSEO的にも悪影響ですし、何よりユーザビリティの観点から好ましくありません。

読み込み速度が遅いってだけで離脱される確率はグンッと高くなります。

Elementor使いたいマン
Elementor使いたいマン

じゃあ全然あかんやんけ!そんなもん薦めんな!

ちょっとお待ちを。対策ならあります。

サイトスピードを改善する方法はいくつかあります
  • 使用するウィジェットの数を減らす
  • 「速いテーマ」を使用する
  • 画像を圧縮する
  • 必要な部分のみElementorで実装する
  • 最適化プラグインを使用する

上記のとおりで、改善方法はいくつかありまして、努力をすれば通常サイト以上のスピードを実現することができます。

特に使用するウィジェットを減らすは効果ありです。こちらの動画が参考になります。(英語です)

ここで説明すると長くなってしまうので、別の記事にまとめようと思います。

サイトスピードはどこまで重要視されるのか

そもそも問題、サイトスピードにこだわるのはなぜでしょうか。多くの場合は「SEO的に良くないから」という回答が返ってきます。

確かにSEO的には読み込みスピードが速いほうが良いとされています。(Googleが言うには)

しかしそれはひとつの要因に過ぎません。サイトスピードが早いからと言って上位に表示されるわけではないのです。

そして僕たちがElementorで作ろうとするサイトは、SEOにこだわるWebメディアではなく、企業のコーポレートサイトやお店のサイトです。

そうした案件にSEO的な要素が必要かと言われれば、微妙ですよね。

ユーザーがストレスを感じない程度の速さなら問題ないというのが僕の意見です。

IE(Internet Explorer)では未対応

最近のWebサービスはIEへの対応を終了することが増えてきていますね。

Elementorもそのひとつ。

Elementor制作サイドは、Ver3.0で「今後IEでのサポートは行わない」との声明を発表しました。

「サポートを行わないってどういうこと?」

Elementorで作ったサイトをIEで確認すると、表示崩れを起こしています。

考えられる対策

Elementorを使用して制作案件を受注するなら、要件定義書の対応ブラウザからIEを外しておきましょう。

ただ、サイトによってはIEで確認する人も一定数いるので、よく考えて使ったほうがいいですね。
たとえば高齢者向けのサイトだったり、幅広い年齢層が見るサイトならやめておいたほうがいいです。

逆に若者しか見ないようなサイトなら、IEは対象から外してもいいのではと思っています。ご自身の判断でどうぞ。

Microsoft社も「2022年にIEサポートを完全終了する」と明言していることから、この問題が解決する日は近いかもしれませんね。

づみ
づみ

(…このあたり、制作会社とかなら100%OUTですね。。早くIE抹殺してほしい)

プラグインによる不具合の可能性

まれにプラグインによる不具合でサイトに悪影響を与える可能性があります。

とはいえ、まだ起きたことはありません。Elementorは海外ではかなり人気のプラグインでして、サポート体制も万全です。

そのため問題にあまり直面したことはないのですが…考慮しておく必要はあるかと思います。

考えられる対策

「作ったら終わり」ではなく、時折お客さんのサイトを確認しましょう。もしくは、お客さんに適度に更新するように仕様書に説明を記載しておくなど。

まとめ:Elementorは案件の内容によっては全然使える

というわけで記事のまとめです。

  • Elementorは制作案件でも使えるベストプラクティス
  • ただし、いくつか注意点があるのでお客さんの要件を踏まえて検討しよう
  • 制作は「手段」である

意見は人によって様々ですが、ぼくは今後も制作案件でElementorを使っていくと思います。

なぜならそれがお客さんにとって良い選択肢だからですね。

何度も繰り返しますが、制作はあくまで「手段」です。自分にとってよいものがお客さんにとっても良いものにつながるなら、それを使わない手はないとぼくは考えます。

今回は以上です。

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