Webディレクターとは結局何をしているのか?

フリーのWeb制作者として仕事しています、吉積です。
前職では、Web制作会社でWebディレクターというポジションに就き、主に「ディレクション」を行っていました。

Webディレクターという立場になってから、ときどき「Webディレクターって何する人なの?」と言われることがあります。
エンジニアは、コーディングする人、デザインはデザイン作る人とわかりやすいのですが、「ディレクター」はいまいちパッと来ません。

そこで今回は、Webディレクターとは結局何する人なのか? というのを言語化しておこうと思います。

Webディレクターは「いろんなことを決める人」

結論、Webディレクターは、「いろんなことを決める人」です。
アホみたいなまとめ方ですが、これが一番しっくり来る

じつは「いろんなことを決める人」というのはTwitterで話題になった20年前のハム太郎の説明書の受け売りです。笑

ハム太郎の説明では、ディレクターは「色んなこと決める人」とあります。

ではWebディレクターにとっての「色んなこと」ってなんなのか?今回はそのあたりを深掘りします。

いろんなことその1 サイトの制作要件を決める(要件定義)

要件定義は、サイト制作においてサイトの仕様を決定することです。

お客さんがどのような課題を抱え、どのような要望があるかをヒアリングを通して洗い出します。ここでサイトに必要なページや機能、スケジュール等を決めます。

この要件定義は主にWebディレクターの仕事であり、最も重要と言っても過言ではありません。十分なヒアリングができなかったら制作要件が曖昧なままで無駄な工数が発生したり、仕上がりが微妙なサイトになってしまうこともよくあります。

いろんなことその2 見積もりを決める

制作要件をもとに、見積もりを決めるのもWebディレクターの仕事です。
個人的に、制作の仕事は見積もり工数の算出が非常に難しいと感じています。ちょっとした追加の要望や度重なる修正で工数がじわじわ増えて、終わってみたら想定していた工数より動いたなんてこともザラです。このあたりはWebディレクターの判断力が求められます。

いろんなことその3 サイトの設計を決める

お客さんのご要望や課題をヒアリングしたうえで、どのようなサイトの設計にするのかを決めるのもWebディレクターです。
どんな構成で、どんな要素を入れて、どんなレイアウトにするのかを決めます。

たとえば家を建てるときにもまずは図面を引いてどんな構造にするのかを決めてから工事に入ると思いますが、サイトも同じです。この設計図をワイヤーフレームといいます。

どんなデザインでも、ワイヤーフレームの構成がいまいちだと期待する効果は見込めません。そのためワイヤーフレームづくりはWebディレクターにとって重要な作業といえます。

いろんなことその4 制作物の品質を決める

制作物の良し悪しを決めるのはディレクターの判断です。社内で出来上がったものがクライアントの要望に沿っているのかを見極めながらフィードバックをしつつGoを出します。
もちろんOKをだすのはお客さんですが、その前に至る判断はWebディレクターが行います。あまりに見当違いのものを出してしまうと、お客さんも不安になり今後の関係性に影響がでるかもしれません。
そういった意味で制作物の品質を決めるのもWebディレクターなのです。

いろんなことその5 スケジュールを決める

お客さんから伺った納品希望日をもとに、どんなスケジュールにするのか決めるのもWebディレクターです。スケジュールの見通しが甘いと、自分たちの首を締めることになるので慎重に決めなければいけません。
また社内リソースの関係や納品希望日に厳しい場合は、お客さんと交渉してスケジュールを伸ばしてもらったりするのもディレクターの仕事です。

いろんなことその6 仕事の割り振り方を決める

ときには社内への仕事の割り振り方を考えて決めるのもディレクターの仕事の一つになります。案件にマッチしたデザイナー、エンジニアをアサインしてクオリティの高いものに仕上げる。
そのためには普段から社内のエンジニアやデザイナーが何が嫌いで何が好きか、得意分野は何かを見ておくべきです。

まとめ:Webディレクターは「いろんなこと決める人」

というわけでWebディレクターは何しているのか?という問いには「いろんなことを決める人」という結論に至りました。
いろんなことは本当にいろんなことなのですが、大きくは今回挙げた6つかなと思っています。

これだけ決めることがあるので、Webディレクターはやはり「決断力」が重要だなと書いていて改めて思いました。

「決断力」というとなんだか大層に聞こえますが、「正しい判断をする」というよりは、明確な意志を持って決めることだと思っています。

「こっちかな〜あっちかな〜」といつまでも不安になって決めきれない人だと、社内もお客さんも不安になってしまいます。それが合ってる間違っているは一旦置いといて、自分が自信を持って決めるというのが大事です。まあとはいえ、あまりに間違った判断はダメなのですが…笑

間違いをなくすために知識や経験を増やそうっていう話ですな!

というわけで、雑なまとめになりましたが以上で終わります!